災害に強い農村つくる研究行う新センターを設置
:農業・食品産業技術総合研究機構(2015年7月2日発表)

 (国)農業・食品産業技術総合研究機構は7月2日、災害に強い農村をつくる研究を行う「農村減災技術研究センター」を同機構の農村工学研究所(茨城・つくば市)内に設置したと発表した。

 同研究センターは、「沿岸域減災研究棟」と「施設減災研究棟」の2棟で構成され、農村インフラの防災・減災機能を強化するための研究を行う。

 沿岸域減災研究棟は、①平面水槽②津波発生装置③二次元造波装置④潮汐発生装置⑤計測・制御装置からなる平面津波実験施設を備え、津波などによる浸水被害を再現できる。

 平面水槽は、長さ15m×30m、深さ1.3mの大きさで、津波と波浪と潮汐を同時に発生させることができ、この水槽に沿岸海域と後背地域の地形模型を設置して海域と陸域の連続した水理現象を解明するとしている。

 一方、施設減災研究棟は、小型の模型に遠心力を加えてダムやパイプライン、海岸堤防などの地震や豪雨時の実物の構造物の挙動を再現する遠心力載荷実験装置を備え、最大100G(ガル)の遠心力をかけての実験ができる。

 この実験装置を使えば、高さ30cmの小型模型に100Gの遠心力を作用させることで高さ30mの施設の挙動を再現できるという。

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