藻類バイオマスの開発研究センターを設立
:筑波大学(2015年7月1日発表)

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藻類バイオマス開発研究で設立されたセンター外観(提供:筑波大学)

 筑波大学は7月1日、「開発研究センター」制度の第1号として同日付けで「藻類バイオマス・エネルギーシステム開発研究センター」を設立したと発表した。

 「開発研究センター」制度は、外部資金だけを運営費にして社会的要請の高い学問分野の研究を産学官共同で行う同大学独自の新研究制度。

 藻類バイオマスは、次世代のエネルギー資源として注目されているほか、農業、環境分野、化学製品分野、医療・健康分野などへの応用が期待されている。

 しかし、その取り組みは緒についたばかりで、従来の生物学を中心とした研究から学際研究へシフトし、企業との協力を拡大するとともに、人材育成の拠点形成を図ることが必須の課題とされている。

 「藻類バイオマス・エネルギーシステム開発研究センター」は、それに応えようと開設した。教員数約50人からなる国内最大規模の藻類バイオマスセンターで、▽バイオリソース分野▽代謝・遺伝子工学分野▽生産システム工学分野▽グリーンケミストリー分野▽エネルギーシステム分野▽健康医療分野の6研究部門を設けている。

 同大学は、国内で唯一の大型藻類バイオマス生産設備を保有しており、その施設を活用して基礎研究から実証研究、産業応用まで一貫して取り組み、再生可能エネルギーシステムの開発をはじめ、▽排水処理▽農業用飼料▽化粧品▽医薬品などへの応用を進めるという。期間は5年で延長もできるが、「外部資金での運営が不可能になった時点で廃止となる」という。

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