情報収集衛星レーダー予備機の打ち上げに成功
―3、4号衛星をバックアップし常時監視体制を保持
:宇宙航空研究開発機構/三菱重工業(2015年2月1日発表)

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業(株)は2月1日、情報収集衛星レーダー予備機を搭載した「H-ⅡA」ロケット27号機を種子島宇宙センター(鹿児島・南種子町)から打ち上げ、予備機の分離に成功したと発表した。正常に機能すれば今後は運用中のレーダー衛星3、4号機の故障やトラブル時のバックアップをする。

 

■「H-ⅡA 」21回連続して成功

 

 情報収集衛星は北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて導入された衛星。安全保障や災害防止などのために必要な情報の収集を目的とし、地表をカメラで撮影する光学衛星2基と、レーダーにより監視するレーダー衛星2基の計4基体制で運用中。現在は地球のどの地点でも1日1回は監視している。

 今回打ち上げたレーダー予備機は、運用中のレーダー衛星3、4号機と同型機で、地上の物体を見分ける性能もほぼ同等とされる。当初は1月29日に打ち上げる予定だったが、打ち上げ時間帯に射場付近に氷結層を含む雲の発生が予想されたため延期していた。

 今回の打ち上げ成功で、H-ⅡAロケットは21回連続して成功し、これまで27回の打ち上げで26回成功、成功率96.3%となった。

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