インドと「共同研究ラボラトリー」を設立
―抗がん剤の候補分子特定などの研究進める
:産業技術総合研究所

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共同ラボの様子(提供:産業技術総合研究所)

 (独)産業技術総合研究所は10月3日、インド科学技術省のバイオテクノロジー庁(DBT)と、健康・医療産業のイノベーション(技術革新)を目的とする「共同研究ラボラトリー(共同ラボ)」を、つくば市(茨城)の「産総研つくばセンター」内に設立したと発表した。12月ころから本格的に始動する。

 

■インドにも共同ラボを設立へ、

 

 産総研とDBTは、2007年2月に「包括研究協力覚書」を締結、以来健康・医療分野の研究協力を行ってきた。今回の共同ラボは、産総研がさらなる研究協力を目指しDBTに設立を提案していたもの。
 DBTは、インドのバイオテクノロジー(生物工学)政策を担当し、バイオテクノロジーによる生産・製造プロジェクトの選定や、大学・研究所のバイオテクノロジー分野の若手研究者の養成支援、などを主に行っている。
 共同ラボは、産総研とDBT双方の強みを生かした健康・医療分野の研究協力、若手研究者の育成を図る研究者交流などを行ない、産総研の生理活性物質探索技術と、DBTの実験動物を使っての生理活性物質の評価技術を生かした研究交流体制を構築していくとしている。
 具体的には、インドの生物資源を基盤にして産総研の創薬分子探索技術で抗がん剤の候補分子を特定する研究などが既にあがっている。
 計画では、2014年度以降インドにも共同ラボを設立し、産総研の研究者を常時数名派遣して研究を進める予定という。

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