(独)土木研究所は1月18日、つくば市(茨城)の国土交通省国土技術政策総合研究所構内の衝突実験施設で、自動車同士の正面衝突を防ぐ目的の新型防護柵に重さ20tの大型貨物車をぶつける実験を行い、関係者に公開した。同防護柵への衝突実験の公開は、1月12日の乗用車による実験に続いて2回目。
衝突実験に使った新型防護柵は、「ワイヤーロープ式防護柵」と呼ばれ、一定の間隔で設けた支柱間に鋼製のワイヤーロープを複数本張った構造のもの。中央分離帯の代わりにこれを設置して自動車が反対車線に飛び出して正面衝突するのを防ぐ仕組み。
衝突実験は、3m間隔で建てた支柱に直径18mmの鋼製ワイヤーロープを5本張って行われ、時速52kmで走行する重さ20tの大型貨物車を角度15度でぶつけた。貨物車のはみ出した距離は、1.48mと許容基準の1.5m以下に収まった。
1月12日の乗用車を時速100kmで衝突させた実験でも反対車線へのはみ出しが約1mと許容基準内に収まる結果を出しており、実用化に大きく近づいたと関係者は見ている。
No.2012-3
2012年1月16日~2012年1月22日