(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月12日、準天頂衛星(QZSS)初号機「みちびき」の測位信号を一般人も利用できるように市販のGPS(全地球測位システム)受信機を改修したり、新たに開発するメーカーを側面から助ける方策を同日から平成12年3月末まで実施すると発表した。
この支援を希望するメーカーは、同機構の宇宙利用ミッション本部ウエブサイトから応募用紙をダウンロードして申し込む。同機構からの承諾書発出で支援開始となる。
「みちびき」は、今年9月にJAXA種子島宇宙センター(鹿児島)から打ち上げられた。QZSSは、日本付近の天頂辺りに常に1機の衛星があるよう配置する複数衛星で構成するシステムで、山間地やビル陰などに影響されることなく全国をほぼ100%カバーする高精度な測位サービスが可能になる。
その先陣を切る「みちびき」は、QZSS実現に向けての第一歩で、カーナビや携帯電話に使われているGPSを補完・補強する実験を行うが、一般にもQZSSの利用・普及を図るため、今度のメーカー支援となった。
支援内容は、次の通り。
▽応募企業に対する技術コンサルテーション。
▽受信機開発に必要な機材または信号記録の提供。
▽「みちびき」の初期機能確認試験中の標準コードでの測位信号送信の調整。
▽実信号評価時のリファレンスとしての情報提供(モニター実験局などで受信した「みちびき」の観測データを提供)。
▽応募対象は、GPS受信機、チップを既に製造販売していて、今後、QZSS 対応受信機の改修、開発、試験検証を
実施する企業