(独)農業・食品産業技術総合研究機構の東北農業研究センターは6月30日、大豆の新しい栽培技術を開発したと発表した。
この新栽培技術は、「リビングマルチ大豆栽培技術」といい、除草剤の使用量低減と、人手のかかる除草作業の省力化を実現した。
雑草を抑制する一つの方法に、作物と一緒に別の植物を植え、その植物の被覆効果で雑草を抑制するやり方がある。これを、生きている植物による被覆(マルチ)という意味でリビングマルチという。
新栽培技術は、「畝(うね)立て麦類・大豆同時播種機」という畝を作りながら大豆の両脇に麦を同時にまく農機を開発し実現した麦をマルチとして利用するリビングマルチ栽培技術。大豆と同時に播種した麦は、当初旺盛に生育するが、夏になると出穂せずに枯れ、敷きワラ状になって雑草の生育を抑え、除草剤・除草作業の低減が図れるという仕組み。
開発した麦類・大豆同時播種機は、市販の播種機に必要部品を追加するだけで簡単に組み立てられる。
東北農業研究センターは、このリビングマルチ大豆栽培技術の普及を図るため、ノウハウを取りまとめた技術マニュアルを作成、ホームページで公開している。ホームページのアドレスは、http://tohoku.naro.affrc.go.jp/periodical/pamphlet/file/ribingmalti3.pdf
No.2010-25
2010年6月28日~2010年7月4日