高収量で、加工性に優れ、味が良いジャガイモの新品種を開発
:農業・食品産業技術総合研究機構

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構は6月28日、ジャガイモの新品種を開発したと発表した。収量が多く、調理・加工性に優れ、病害虫のジャガイモシストセンチュウに強いのが特徴。ジャガイモの消費拡大や生産振興に貢献できるとしている。
 新品種の名前は、「ピルカ」。アイヌ語で「美しい」を意味する。昨年1月に北海道の優良品種に認定され、現在種イモを増殖中。平成24年から本格的な一般栽培が始まる見通し。
 「ピルカ」は、長卵形で、目(表面のくぼみ)が浅いため皮がむきやすく、煮崩れが少ないので水煮料理に向く。食味は、北海道生まれの代表的優良品種「男爵薯(だんしゃくいも)」並みに優れるという。
 また、「男爵薯」や「メークイン」よりも収量が多く、ジャガイモの重要病害虫であるジャガイモシストセンチュウに対する抵抗性を持つ。生産者、加工業者、消費者のそれぞれに受け入れられる特性が備わっていることから、近年低迷傾向にあるジャガイモの販売量拡大が期待できそうだという。

詳しくはこちら

新開発のジャガイモ「ピルカ」(提供:農業・食品産業技術総合研究機構)