生命科学系データベースの合同ポータルサイトを開設
:産業技術総合研究所/農業生物資源研究所など4機関

 産業技術総合研究所、農業生物資源研究所など生命科学関連の独立行政法人4機関は12月12日、それぞれ独自に構築した生命科学系データベースをインターネットで統合的に利用できるようにする合同ポータルサイトを開設したと発表した。日本の科学研究の司令塔である総合科学技術会議の方針に沿ってオールジャパン体制を確立する狙いで、複数のデータベースを駆使して高度な検索が行えるようにする機能などを実現する。
 4機関は産業技術総合研究所、農業生物資源研究所のほか、科学技術振興機構と医薬基盤研究所で、それぞれ経済産業省、農林水産省、文部科学省、厚生労働省の予算で目的に応じた特徴を持つ別のデータベースを構築している。
 iPS細胞(人工多能性幹細胞)の作製に遺伝子データベースが不可欠であったように、生命科学研究の進展にとってデータベースの有効性は高く評価されている。今回、さらにその効果を高めるために4省連携でデータベースの統合を目指すことにした。
 合同ポータルサイトでは当面、統合化の方針や成果の紹介に努め、統合化に対する関係者の理解を深める。さらに、[1]データベース相互のリンク集を掲載する「カタログ」作り、[2]複数のデータベースを一括してキーワード検索できる「横断検索」、[3]データベースのフォーマット統一などを目指す「アーカイブ」作り、[4]人間のたんぱく質と植物の花粉に含まれる物質との相互関係などの検索を可能にする「再構築」、の4ステップに分けて統合化の作業に取り組む。

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