(独)農業環境技術研究所は8月19日、日本全国の農村の生物多様性に関するデータを蓄積し_提供する「農業景観調査情報システム」を開発、同日からインターネットのウエブ上で公開したと発表した。
このウエブは、同システムの英語名「Rural Landscape Information System」の略称を採って「RuLIS WEB(ルリス・ウエブ)」といい。農村環境の生き物のデータパンク。アドレスは、http://rulis.dc.affrc.go.jp/rulisweb/。
農業生産と生物多様性の両立をどう図って行くかが世界的な課題になっている。昨年名古屋で開かれた「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」では、目標として農林水産業が行われる地域での生物多様性の保全を2020年までに確保することが打ち出された。
「RuLIS WEB」は、日本各地の農業生態系における生物多様性の観察情報を効率的に蓄積し、その変化を日本の国土全体で評価するために開発した。
このシステムに研究者、行政、企業、農業者、市民団体などさまざまな主体が調査した生物多様性データを蓄積し共有することで、環境保全型農業や自然再生事業などの取り組みが生物多様性に及ぼす効果を地域の自然環境などに応じて評価することが可能になるという。
No.2011-33
2011年8月15日~2011年8月21日