E-ディフェンス使い5階建て建物の震動台実験を実施
:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は8月18日、三木市(兵庫)にある同研究所所管の「E-ディフェンス」(実大三次元震動破壊実験施設)を使って米国製免震装置を組み込んだ鉄骨5階建て建物の震動台実験を行い報道陣や関係者に公開した。
 地震の揺れを建物に伝えない免震構造は、地震対策として有効な構造の一つ。先の東日本大震災でも免震構造の建物の多くが無被害だった。
 今回の震動台実験は、米国ネバダ大学の研究グループなどとの共同実験。E-ディフェンスの震動台上に米国製の「すべり免震支承」と呼ばれる免震装置を柱の下に9台取り付けた高さ17.5m、横幅12m、奥行き10m、重さ543tの「鉄骨造5層建物」を設置し、東日本大震災で同研究所が岩沼市(宮城)で観測した震度6弱の揺れを水平方向に3分間加える実験を行った。
 免震装置の効果で揺れは半分程度に抑えられ、建物に被害はなかった、室内の固定されていない家具も倒れなかった。

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実験に使った米国製免震装置「すべり免震支承」(提供:防災科学技術研究所)