(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と(株)フェリーさんふらわあは5月27日、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)と旅客船「さんふらわあ きりしま」を結んでの海上ブロードバンド通信実験を行い、世界一の通信速度を記録したと発表した。
JAXAが新たに開発した船舶実験局を「さんふらわあ きりしま」に搭載し、大阪と鹿児島の間を就航中の同船と、つくば市(茨城)のJAXA筑波宇宙センター、神戸市(兵庫)のさんふらわあ神戸本部を「きずな」経由で結び実験したもので、同衛星利用による多チャンネルのハイビジョン映像の船舶送受信や大容量海洋観測データの伝送などが可能なことが実証できたという。
航行中の船舶からは、船の振動、波高、天候などにより安定して衛星を補足するのが難しく、連続した高速通信の維持ができなくなることがある。今回の通信実験に使った新開発の船舶実験局は、動揺補償や衛星自動追尾の機能を備えることでそうした問題を解決、既存の船舶通信の40倍以上という通信速度を実証した。
No.2011-21
2011年5月23日~2011年5月29日