(独)防災科学技術研究所は10月27日、(社)木を活かす建築推進協議会と共同で、同研究所兵庫耐震工学研究センター(兵庫・三木市)の大型震動実験装置「E-ディフェンス」を使った3階建て木造住宅の倒壊実験を行い、報道陣に公開した。
古くから伝わる柱や梁(はり)といった軸組(線材)で垂直方向の荷重を支える建築構造様式「軸組構法」は、今も日本の最も一般的な住宅構法として使われ続けている。今回の震動台倒壊実験は、その軸組構法で建設した実大の3階建て木造住宅2棟を世界最大の耐震実験施設「E-ディフェンス」の震動台上に並べ、人工地震波で揺らし、耐震性などを調べようと行ったもの。
震動台にセットしたのは、長期優良住宅の認定基準である「耐震等級2」を満たした住宅と、同基準を満たさない住宅の2棟で、震度6強の人工地震波で約20秒間揺らした。
実験で加えた震度6強の人工地震波は、「耐震等級2」を上回る揺れで、「耐震等級2」を満たす住宅は揺れが収まる間際に倒壊し、基準を満たさない住宅の方も倒れなかったものの倒壊扱いの損傷を受けた。
No.2009-43
2009年10月26日~2009年11月1日