温室効果ガス観測衛星「いぶき」の観測データを一般に提供
:宇宙航空研究開発機構/国立環境研究所/環境省

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)と(独)国立環境研究所、環境省は10月30日、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき(GOSAT)」が捉えた地球観測データの一般提供を開始すると発表した。
 先ず、地球の各地の二酸化炭素(CO2)濃度が導き出せる「輝度スペクトルデータ」の一般提供を10月30日から開始したのを皮切りに、11月中旬には搭載する「雲・エアロゾルセンサー」と呼ばれるCCD(電荷結合素子)カメラで写した雲の画像データを、さらに2010年1月末には「いぶき」が宇宙から測定した地球の各地域のCO2濃度データとメタン濃度データの提供をそれぞれ始める計画。
 「いぶき」は、JAXAが環境省、国立環境研究所と共同で開発した重さ約1.75tの中型衛星で、地球温暖化の原因とされる大気中のCO2とメタンが特定波長の赤外線を吸収する性質を利用してこの二つの気体の濃度を計測する機能を持つ。2009年1月23日、JAXA種子島宇宙センター(鹿児島)から「H-ⅡA」ロケット15号機で打ち上げられ、地球の約56,000地点をそれぞれほぼ3日おきに観測できる。
 一般に提供する「いぶき」のデータは、環境研究所のウェブサイトに利用希望者がユーザー登録を行い、データベースの中から希望する地点、日時のデータを検索・選択してダウンロードする方法でだれでも入手することができる。
 データ提供に関するホームページは、http://data.gosat.nies.go.jp/

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温室効果ガス観測衛星「いぶき」(提供:宇宙航空研究開発機構)