[編集発行] (公財)つくば科学万博記念財団 [協力] 科学技術振興機構(JST)・文科省研究交流センター

つくばサイエンスニュース

ここに注目!

合言葉は「記録を守る、未来に活かす。」(国立公文書館つくば分館 和食 麻希)

(2025年7月15日)

国立公文書館つくば分館

 つくば市上沢にある国立公文書館つくば分館では、国の行政機関などから移管を受けた歴史資料として重要な公文書やその他の文書を永久に保存し、皆様の利用に供(きょう)するため ①行政機関等からの文書の受入れ、②文書を虫やかびから守るためのくん蒸(じょう)、③文書を適切に保存し、利用に供するための目録作成、④保存環境を整えた書庫への排架(はいか)などの業務を行っています。

① 行政機関等からの公文書の受入れ作業
② 被覆(ひふく)くん蒸
③目録作成
④ 資料を専用書庫に排架(はいか)

 

 また、常設展示室では、国立公文書館所蔵資料の中から地元つくばに関連した資料も展示しています。江戸時代中期に描かれた「常陸国筑波山上画図(ひたちのくにつくばさんじょうがず)」や1970年に公布された「筑波研究学園都市建設法」の公布原本など、つくばの歴史にも触れることが出来ます。(※展示資料はすべて複製)

国立公文書館所蔵「常陸国筑波山上画図」(請求番号:177-0001(冊次:0150))
三つ目綴じワークショップ(2024年開催時)

 つくば分館では、このような通常業務に加えて、毎年夏に企画展を開催しています。

 夏の企画展は、つくば市が主催する小中学生向けイベント「つくばちびっ子博士」事業に協賛して開催しています。また、日本の伝統的な製本方法「三つ目綴じ」の和綴じ体験ワークショップやクイズラリー、フォトスポットなどを設置し、企画展本編以外にもご家族で楽しんでいただける催しを行っています。

 

令和7年度企画展ポスター

 なお、令和7年度(2025年度)夏の企画展は「なるほど万博~日本の万博の歴史を見に行こう!」です。

 日本は、慶応3年(1867年)のパリ万博に江戸幕府や薩摩藩(現在の鹿児島県)、佐賀藩(現在の佐賀県)が参加して以来、国際博覧会をはじめとする様々な博覧会に関わってきました。そして、みなさんご存じのとおり、現在、日本で20年ぶりとなる国際博覧会、大阪・関西万博が開催中です。そこで、当館では、幕末から現代に至る日本と博覧会の歴史を国立公文書館の所蔵資料でたどる展示会を開催します。パネル展示がメインとなりますが、子供たちにわかりやすい展示内容に再編成し、一部は所蔵資料の原本を展示するなど、公文書を通して「なるほど!」と日本の万博の歴史を知ってもらえる内容となっています。

 今年の夏休みは、是非ご家族で国立公文書館つくば分館へお越しください!

 

■令和7年度夏の企画展「なるほど万博~日本の万博の歴史を見に行こう!」開催概要

会期:2025年7月19日(土)~8月30日(土)日曜・祝日休館(入場無料)
会場:国立公文書館つくば分館 (茨城県つくば市上沢6-6)
イベント:会期中、わくわく☆ワークショップ 和綴じ体験(三つ目綴じ)も開催!

和食 麻希(わじき まき)
市内研究機関や民間企業での文書管理業務に2001年より携わる。
2020年より国立公文書館つくば分館に採用され、資料のレファレンス業務や広報・展示を担当。
工作好きで館内に展示しているものやグッズを手作りしています!