(独)農業・食品産業技術総合研究機構は7月27日、乳量(泌乳量)の変動が少ない乳牛を育てる飼育管理技術の開発に着手すると発表した。
同機構の北海道農業管理センター(札幌市)が5年計画で実施する。
日本の乳牛は、育種改良などにより1泌乳期(分娩から次の分娩準備までの305日間)の乳量が9,000kgを超えるまでになっているが、繁殖傷害や病気の多発などにより、乳牛の高能力化がコストダウンや飼育管理労力の低減に十分結びついていないといわれる。
こうした問題に対応しようと同センターは、分娩後のピーク乳量は相対的に低いが泌乳末期の乳量が多い「高泌乳持続型乳牛」を開発、疾病の低減や分娩間隔の短縮が期待されているが、一般の酪農家が使える実用的な技術にまではまだなっていない。
今回の開発は、利用しやすい泌乳持続型乳牛にもっていく選抜改良支援プログラムを開発、酪農家自らがパソコンで容易に利用できるシステムにするとしている。
No.2009-30
2009年7月27日~2009年8月2日