トウモロコシ利用の新飼料「イアコーン・サイレージ」の開発に着手
:農業・食品産業技術総合研究機構

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構は7月27日、トウモロコシを利用した「イアコーン・サイレージ」と呼ぶ栄養価の高い新しい畜産飼料の生産利用技術の開発に今年度から取り組むことになったと発表した。
 イアコーンとは、トウモロコシの雌穂部(しすいぶ=実と芯、皮の部分)のこと。これを空気を遮断して密封貯蔵し、乳酸菌の力で発酵させたものをイアコーン・サイレージという。
 日本は、年間約1,200万tのトウモロコシを濃厚飼料源として輸入しているが、輸入価格の高騰で国産資源を活用する安価な濃厚飼料資源の開発が改めて求められている。
 今回の開発は、同機構の北海道農業研究センター(札幌市)を中心に、(独)家畜改良センター、北海道立畜産試験場、帯広畜産大学、ホクレン農業協同組合連合会、(株)IHIスター、(株)パイオニアハイブレッドジャパンが協力して推進。飼料用トウモロコシの低コスト安定生産技術の開発、イアコーン・サイレージの大規模収穫調製技術と牛への効率的給与技術の開発、農家経営への経済効果の検証を行う。
 同機構によると、2万ヘクタールの農地を使ってイアコーン・サイレージを生産すると輸入穀類20万tを代替でき、イアコーン・サイレージ利用農家では濃厚飼料自給率が30%程度になるという。

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