「NIMS-トヨタ次世代自動車材料研究センター」を開設
:物質・材料研究機構/トヨタ自動車

  (独)物質・材料研究機構(NIMS)は7月18日、「NIMS-トヨタ次世代自動車材料研究センター」を開設し、トヨタ自動車(株)と共同で次世代の自動車材料の連携研究開発に着手することになったと発表した。
 同研究センターは、次世代自動車材料を生み出すために必要な、基本現象のメカニズムの解明と基盤技術開発、材料合成などを広範囲にわたって行い、材料開発における技術の壁のブレイクスルー(突破)を目指す。
 具体的には、環境・エネルギー問題の観点から開発の要請が高い、車載用のリチウムイオン次世代二次電池に関する研究から開始し、他の環境・エネルギー対応材料に研究領域を拡大させる計画。
  研究テーマには、リチウムイオン電池材料のほか、熱エネルギーと電気エネルギーを相互に変換できる熱電材料や、ハイブリッド車用モーターに使用する高機能磁性材料、燃料電池向け材料などが挙げられている。
 トヨタは、2020年の姿を定めた「トヨタグローバルビジョン2020」で10年後を見据え、将来の自動車に使用可能な新材料の基礎研究を推進、「トヨタ先端技術共同研究」を公募している。とくにNIMSが持つナノテクノロジー技術や、材料解析・評価技術、合成技術を高く評価、共同研究を決めた。今年6月には「電池研究部」が発足し、次世代の車載用電池開発を本格的に始めたが、今回の連携を環境・エネルギ-対応技術や低コスト化技術に反映させ、次世代自動車の開発で他社をりードする方針。

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