(独)産業技術総合研究所(産総研)は4月2日、半導体素子の微細化・高性能化の極限追求と、微細化の限界を超える新しいコンセプトの電子デバイス技術の創出を目的とする「ナノ電子デバイス研究センター」を4月1日に設立したと発表した。
半導体素子の微細化は、限界に近づいており、この限界を突破するには新しい材料・構造・作製プロセスの導入が必要になる。さらに、2020年頃には、それも限界に近づき、新しい原理のデバイスが必要になってくると考えられている。
これに応えるには、幅広い科学的知見を動員して新しい技術を生み出すと共に、産業界と協力して速やかに量産技術に展開できる研究開発体制を築くことが重要になる。
産総研は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構が2010年度まで取り組む次世代半導体材料・プロセス開発のための「半導体MIRAIプロジェクト」で中心的な役割をはたしてきたが、その成果を新設のナノ電子デバイス研究センターで引継ぎ、極限追究を推進していく。
具体的には、つくば市(茨城)の同研究所内にあるナノエレクトロニクスデバイス試作のための面積1500m²のスーパークリーンルーム施設などを使って外部の研究機関と連携してナノエレクトロニクスの新原理・技術の研究開発を行うとしている。
No.2008-13
2008年3月31日~2008年4月6日