(国)防災科学技術研究所は4月19日、今自分のいる場所がどう揺れているのか、どこで発生した地震なのかを知ることができる「新強震モニタ」に九州地方の画面を追加しWeb上で公開したと発表した。
2016年4月14日21時26分に熊本県熊本地方を震源とする大地震が発生し同県を中心に甚大な被害が生じた。
これを受けて防災科研は、九州地方の詳細なリアルタイムの地震情報を提供するため同研究所の新強震モニタに九州版の拡大画面を加え、4月18日から公開を開始したもの。
防災科研は、日本全国約1,000カ所に約20km間隔で地震計を設置して揺れを記録するネットワークを設けている。
そのネットワークは、強い揺れを記録するための強震観測網で、このシステムのことを強震モニタといい、地震計で観測した今現在の揺れをそのままに近い形でWebサービスにより配信しており、最大加速度やリアルタイム震度といったデータを揺れの大きさに応じて青から赤の点で地図上に表示して1秒毎に更新し動画として地震の揺れが直観的に理解できるようにしている。
今回の九州地方を対象にWebサービスを開始した新強震モニタは、その強震モニタのいわば改訂版。全国の強震観測網の地震計で観測した今現在の揺れを配信すると共に、緊急地震速報(気象庁から伝えられる地震動の予報・警報)によるP波(第一波)、S波(第二波)、到達予想円、予測震度分布、を表示する機能を持っている。
防災科研では、この新強震モニタの利用により「今自分が揺れているのか、どこで起きた地震なのかを即座に確認することで、過剰な不安の払拭や安全の確保につないでほしい」といっている。
新強震モニタ九州版のアドレスは、http://www.kmoni.bosai.go.jp/new/kyushu/