高エネルギー加速器研究機構(KEK)と奈良教育大学は、8月3日~6日の4日間、高校生を対象に、つくば市(茨城)の同機構の研究施設で素粒子サイエンスキャンプ「Belle Plus(ベル・プリュス)」を開催する。KEKでは、粒子加速器「KEKB」を使い、加速された電子と陽子を衝突させて生成するB中間子とその反物質の反B中間子の崩壊過程の違いを、粒子検出器「Belle」を使って調べる研究を行っている。
サイエンスキャンプは、この研究設備を参加者に開放して最先端の素粒子実験の研究現場を体験してもらおうというもの。Belle実験に携わる研究者が直接、指導するコース別実習では、▽Belleの実験データの中から粒子を探索する研究▽宇宙線(ミュー粒子)の速度を測定する研究▽自作したワイヤーチェンバーを用いて宇宙線の降り注ぐ角度を測定する研究▽Belle実験で観測可能な現象の理論的研究など4つを用意している。また、講義や実験、発表会などが行われる。募集対象は、高校生、高等専門学校1~3年生など20人程度(応募多数のときは選考)。参加は無料。宿泊費は主催者負担、交通費補助、食費は各自負担。案内ページから参加申込書をダウンロードして記入の上、郵送で〒630-8528 奈良市高畑町 奈良教育大学 理数教育研究センターBelle Plus参加受付係へ。締め切りは6月19日(必着)。選考結果は、7月上旬に通知。問い合わせは、同大学 Belle Plus参加受付係(TEL0742-27-9333)へ。