「人工知能研究センター」を新設
:産業技術総合研究所(2015年5月7日発表)

 (国)産業技術総合研究所は5月7日、「人工知能研究センター」を5月1日付けで設立したと発表した。同研究所が人間と共栄する情報技術に取り組む「情報・人間工学領域」の研究センターを組織したのは、これが3つ目となる。

 ビッグデータと呼ばれるように電子化されたデータの量が飛躍的に増大しつつあり、それらを解釈して価値に変える「人工知能技術」へのニーズが高まっている。「人工知能研究センター」は、それに応えるため設立したもので、国内外の大学、企業、公的研究機関などと連携して先進的な人口知能技術の研究開発を推進していくとしている。

 具体的には、人間との親和性が高く、人間と相互に理解しあえる人工知能の実現を目指す目的基礎研究と、得られた成果をスピーディーに実社会の多様なニーズに適用するための人工知能のフレームワークの研究開発を行う。

 主要な目的基礎研究としては、①人間の脳に近い「脳型人工知能」研究②実世界の大量のデータにもとづくデータ駆動型の人工知能とウェブ上の大規模な知識などにもとづく知識駆動型の人工知能とを融合して人間の意思決定を支援する「データ・知識融合型人工知能」の研究―などに取り組む。

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新設する「人工知能研究センター」の役割と社会・ビジネスとのかかわりを示す概念図(提供:(国)産業技術総合研究所)