国土交通省国土技術政策総合研究所と(独)建築研究所は6月19日、つくば市(茨城)で5月に発生した竜巻についてその風速の推定結果を発表した。
竜巻に同市が襲われたのは5月6日。市内の木造2階建て住宅が倒れ、1階部分が崩壊した。両研究所は、その竜巻で倒壊した住宅を詳細に調べ、力学計算から建築物の基礎部が浮き上がり始める「転倒開始風速」を算定したもの。
竜巻で建築物は、水平方向の旋回流で生じる風力、急激な気圧の降下で生じる力、を受ける。
今回行った風速の算定によると、つくば市の崩壊した住宅の「転倒開始風速」は、住宅が[1]水平方向の旋回流だけを受けていた場合で秒速96m、[2]水平方向の旋回流に加え、竜巻通過時の急激な気圧降下で発生する力が作用していた場合で同60~66m、としている。
No.2012-25
2012年6月18日~2012年6月24日