(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月13日、宇宙開発委員会に金星探査機「あかつき」(PLANET-C)の現況を報告したと発表した。 「あかつき」は、我が国初の金星探査機として2010年5月21日に同機構の種子島宇宙センター(鹿児島・種子島)から打ち上げられ、同年12月7日に金星に最接近した。しかし、金星周回軌道への投入を目指し点火した軌道制御エンジンによって姿勢が崩れ、軌道投入に失敗、現在は太陽周回軌道を飛行している。 失敗の原因は、燃料タンク逆止弁の不具合と推定され、宇宙開発委員会調査部会の検証スケジュールに基づき弁作動試験や逆圧印加試験などと共に、地上での軌道制御エンジン燃焼試験などを現在進めているという。 報告によると「あかつき」は、6年後に再び金星に接近する可能性がある。JAXAは、金星周回軌道への「あかつき」再投入を目指す計画で、複数の軌道投入運用案を並行して検討中としている。 金星は、高温の二酸化炭素の大気に包まれ、硫酸の雲が浮かび、上空では時速400kmに達する暴風が吹き荒れるなど地球とは大気環境、地表、地形が大きく異なる。 「あかつき」は、周回軌道に投入された場合、高度300km(近金点)から同8万km(遠金点)の楕円を描きながら金星全体の気象現象や地表面を調べたり、金星から宇宙空間に逃げ出す大気の観測や雲のクローズアップ撮影、火山活動の有無の調査などを予定しており、そのための各種観測機器を搭載している。今年3月までに科学データ取得と機器の健全性確認を兼ねて4台のカメラで金星を複数回撮影したところ、いずれの機器とも健全性を確認できたという。 詳しくはこちら |  |
| 金星上空から金星の謎を探る「あかつき」の想像図(提供:宇宙航空研究開発機構/池下章裕氏) |
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