(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月26日、陸域観測技術衛星「だいち」搭載の合成開口レーダー「PALSAR(パルサー)」で撮影した台風8号による台湾の水害の様子を同機構のホームページ上で公開した。 台風8号は、アジア名を「モーラコット」といい、8月7~8日にかけ台湾南部に上陸。中南部は、50年ぶりの豪雨に見舞われ、多数の死者が出た。 JAXAは、同台風が通過した後の8月23日午後11時30分(日本時間)頃、PALSARによる現地の観測を行った。 PALSARは、雲に影響されずに地表を観測することができ、水害の多い時期でも天候に左右されずに地表の撮影が行える。今回の観測では、災害前の今年7月8日に取得した同じ地域の画像との比較が行われ、台風による土砂災害などと思われる大規模な地表面の変化が広域にわたって確認された。 右の2枚の写真(JAXA提供)は、その一例で、高雄県・甲仙郷付近の災害前(上の写真)と災害後(下の写真)を捉えたもので、違いがはっきりと分かる。下の写真の丸い枠で囲った1の領域は、最も大規模な土石流が発生した地域で、画像からその規模は最大幅1km、長さ2.5kmにわたっているとJAXAは分析している。
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