金星探査機に相乗りする衛星を大学・企業から募集
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構は4月23日、2010年度に「H-IIA」ロケットで打ち上げる金星探査機「PLANET-C」に相乗りする副衛星を広く大学や民間企業から募集すると発表した。
 募集する副衛星の重さは40kg以内で、応募の締め切りは5月23日。選考委員会で審査し、6月中旬までに選定を終える。
 金星は“地球の兄弟星”と呼ばれるが、高温の二酸化炭素に包まれ、硫酸の雲が浮かぶ、地球とは全く異なる環境の隣の星。なぜそうなったのか原因がわかれば、地球の誕生や気候変動を解明する手がかりが得られるものと期待され、これまでに米国、旧ソ連が探査機を送っている。
 金星探査機「PLANET-C」は、金星の大気の謎を解明するのが目的で、金星からの高度300kmから6万kmの楕円軌道を回って金星全体の気象現象や地表面の調査を行うことを目指している。
 募集する副衛星に与えられる軌道は、高度300kmの地球周回円軌道か、「PLANET-C」と共に金星に向かう軌道のどちらかで、副衛星に与えられる重量の40kg以内に収まれば複数の衛星が選ばれる可能性もある。

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金星を回る「PLANET-C」の想像図(提供:宇宙航空研究開発機構)