太陽熱利用の次世代型給湯システムを公開
:建築研究所/東京ガス

 (独)建築研究所と東京ガス(株)は2月25日、共同開発を進めていた太陽熱利用の「次世代型ソーラー給湯システム」を公開した。次世代型給湯システムは、集熱器と給湯器からなり、ベランダなどに簡単に取り付けて、標準的な家庭が給湯に使うエネルギーの10~20%程度を太陽光で補えるという。
  両者は、国土交通省が募集する「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」に応募し、2007年5月からプロトタイプの開発を進めてきた。集合住宅の手すりに設置するタイプのソーラーパネルと給湯器の組みあわせは、初めての試み。
 ソーラーコレクターで暖められたお湯は給湯器に蓄えられ、接続ユニットを通して潜熱回収型ガス給湯器に供給される。ある一定以上の湯温の時にはガス給湯器は燃焼せずに直接給湯され、また、低温のお湯の場合でも水道水よりは高い温度で供給されるため、ガスの消費が少なくて済むようになっている。
  板状の集熱器ソーラーコレクターは、1枚が1m²のステンレス製で、ベランダの手すりユニットとの一体化でデザイン性、施工性を向上している。 貯湯タンクは、100リットル貯湯槽の温水と井戸水などとの混合機能があり、過熱防止、過圧防止、凍結防止機能付き。
 1戸当たりコレクター2枚のユニットで、年平均75~90%の給湯効率が110~120%に向上、標準的な家庭が給湯に使うエネルギーの10-20%程度を太陽熱で補え、年間1万円程度の光熱費を節約できる。
 東京ガスなどは、2009年度以降、集熱器2台を使うシステムを10万円程度で商品化することを目指すという。

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