(国)防災科学技術研究所は6月1日、藤沢市(神奈川)と共同で、地図作りの新たなシステムを開発したと発表した。
新システムは、「地図作成・共有機能」といい、同研究所がオープンソースとして無償公開している「eコミマップ」と呼ばれる地図作成システムをベースにして共同開発した。
藤沢市は、この地図作成・共有機能を市役所内のネットワーク「統合型地理情報システム」に採用して職員が業務で使用する地図を作るのに活用するとともに、その作成した地図情報を誰でも閲覧できる同市の地図情報公開システム「ぐるっとふじさわマップ」で6月1日から公開した。
eコミマップは、様々な地理情報をベースにして自ら地図の作成を行うことができるインターネットを使ったオープンソースの地図ツール(GIS)。
藤沢市が今回の地図作成・共有機能を市の業務に採用したことで市民は、市が作成したハザードマップ(自然災害の被害範囲を表示した地図)などを、インターネットを通じて容易に2次利用できるようになり、同研究所は「地図を活用する際の利便性が飛躍的に向上する」としている。

藤沢市統合型地理情報システムと市民等の民間による利活用の全体像(提供:(国)防災科学技術研究所)