(独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月21日、同日開かれた宇宙開発委員会に温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の成果の中間報告を行ったと発表した。
「いぶき」が同機構の種子島宇宙センター(鹿児島)から「H-ⅡA」ロケット15号機で打ち上げられたのは2009年1月23日。その後、初期機能確認などを経て同年7月末から目的の宇宙から地球を取り巻く大気中の温室効果ガス(二酸化炭素とメタン)観測に入っているが、中間報告は「温室効果ガス観測における衛星観測の有用性が示された」とし、2014年1月から後期観測運用に入る予定という。
また、これまでに得られた観測データの国際的な利用が既に進みつつあり、気象庁が世界気象機関(WMO)の温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)へのデータ登録に向けた作業を進めているほか、ヨーロッパ中期気象予報センター(ECMWF)や、ヨーロッパ気象衛星開発機構(EUMETSAT)などが「いぶき」のデータ利用を検討しているとしている。
No.2012-12
2012年3月19日~2012年3月25日