カンキツの新品種を2品種開発
:果樹研究所

 (独)農業・食品産業技術総合研究機構の果樹研究所は3月22日、カンキツ(柑橘)の新品種を2品種開発したと発表した。
 我が国のカンキツ類の栽培面積の60%以上は、ウンシュウミカン、いわゆる冬に食べるミカンが占めている。
 新品種の一つは、11月下旬に成熟する早生(わせ)カンキツで、名称は「みはや」。糖度が高く(約12%)、酸味が少なく、香りがあって美味しいのが特徴という。ウンシュウミカンとの区別性が高く、大きさも重さ約190gと大きい。
 「みはや」は、国内のほとんどのカンキツ栽培地帯で作れ、すでに愛知・熊本・鹿児島・福岡の各県の試験地で有望と評価されており、これらの産地から導入が始まるものと同研究所は見ている。
 もう一つは、「あすみ」といい、2月上旬に成熟期を迎える中生品種。非常に甘いのが特徴で、施設栽培で作れば16%程度の高糖度果実の生産が可能という。
 細菌によって生じるカンキツの重要病害の「かいよう病」に弱いのが弱点だが、「施設栽培することで、かいよう病の発生は抑えることができる」と同研究所はいっている。
 この「あすみ」もすでに大分・福岡・長崎・宮崎の各県の試験地で有望との評価を受け、導入が始まるものと同機構は見ている。

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