国土交通省は4月30日、新しく開発した「地理空間情報プラットフォーム」が広く利用されるようにするため、同日からインターネット上で地域や環境に関するサンプルデータを載せた試作版を公開したと発表した。
このプラットフォームは、昨年の「地理空間情報活用推進基本法」の施行後、策定された国土交通分野イノベーション推進大綱や、閣議決定の長期戦略指針「イノベーション25」に基づいて構築されることになったもので、国土交通省内での検討や東京大学空間情報科学研究センターとの共同研究が行われてきた。
試作版(URL:http://www.spat.nilim.go./home/)では、今まで国土交通省の各部局や施策ごとに個別に公開されてきたテーマや地域に関連した情報を、電子地図の上で重ね合わせて見ることができる。
試作版で公開する情報のテーマは、「くらしやすい生活環境」「安心・安全・防災」「活力のある都市づくり」などで、当初の情報や機能は限られたものだが、今後寄せられる要望を参考にし、ニーズの高い情報や求められる機能などを拡充していく予定。試作版の公開と同時に電子アンケートを募集している。
背景となる電子地図は、測量成果をもとに作成した基盤地図情報を利用しており、最新かつ詳細なものに順次更新する予定。プラットフォームで利用する基盤地図情報と地図表示のための電子国土Webシステムは国土地理院が、地図にデータを重ね合わせ集約するシステムは国土交通省国土技術政策総合研究所が開発した。
No.2008-17
2008年4月28日~2008年5月4日