国土交通省国土地理院は3月3日、北海道全域(離島を除く)の三角点約1万5千点の標高を、現在の測量技術に合致した新しい値に改定すると発表した。5月1日から新標高値の使用を開始する。
今回の改定で標高値が高くなる三角点では最大約1m、低くなる三角点では最大1.58mそれぞれ変わる。
現在、国土地理院のWebサイト(http://www.gsi.go.jp/)で公表している「日本山岳標高一覧―1003」の標高も変わり、北海道最高峰の大雪山(旭岳)の標高は2290mから2291mに、石狩山地、日高山脈などの10山がそれぞれ1m高くなり、羅臼岳など10山は1m低くなる。
これは近年、電子基準点を利用するGPS(全地球測位システム)測量方式が広く一般に用いられるようになり、電子基準点と三角点との標高の整合を図る必要性が高まってきたこと、特に北海道では昭和27年の十勝沖地震、平成6年の北海道東方沖地震、平成15年の十勝沖地震など数多くの地震があり、十勝岳や有珠山などの火山活動による地殻変動、一部地域では地盤沈下なども生じ、それらの影響で全道的な標高変動を考慮することが必要となったことから、改定作業を進めていたもの。北海道地域の地形図などにも順次新しい標高値が記載される。
No.2008-9
2008年3月3日~2008年3月9日