(独)宇宙航空研究開発機構は10月16日、同機構が研究開発中の次世代航空機運航システムを実証する小型の技術実証機を報道陣に公開した。
この次世代運航システムは、「DREAMS」と呼び、今後の空の交通量増大に対応できる安全性の高い新しい運航システムの実現を目指している。技術実証機は、米国レイセオン・エアクラフト社製の商用機「ボナンザ」(6人乗り)を転用したもの。
DREAMSは、「分散型高効率航空交通管理システム」の略で、情報通信システムと衛星航法システムを活用することで効率性を高め、より多くの航空機が安全に運航できるようにすることを狙っている。公開した技術実証機は、昨年7月から10月にかけて米国アラスカ州で計35回、延べ55時間の飛行実験を実施済みで、研究に必要なデータの取得はすでに終えている。
今後は、従来品とは桁違いの精度を持つ超小型航法装置や次世代の世界標準規格を目指す先進的な運航技術を搭載して来年から国内での飛行実験に移り、2012年までに実運用を模擬した技術実証を終える計画。
No.2007-41
2007年10月15日~2007年10月21日