(独)宇宙航空研究開発機構は10月21日、9月14日に打ち上げた月周回衛星「かぐや」を月を回る観測軌道に投入することに成功したと発表した。 「かぐや」は、10月5日に月を回る軌道に入った後、2基の子衛星「おきな(翁)」と「おうな(媼)」を分離、最終難関の観測軌道への投入作業を実施していたが、月から約100kmの高度を南北に周回する円軌道に乗った。2基の子衛星も主衛星より高い楕円軌道を正常に回っている。 「かぐや」の主衛星が月観測軌道に乗ったことで今後は、搭載する各種観測機器の機能を調べる「初期機能確認フェーズ」に入り、12月中旬から本格観測を開始する。 「かぐや」は、子衛星も使って月面の元素分布、鉱物分布、地形・地質構造、月面環境、重力分布など15項目の探査活動を約1年にわたって行う予定で、米国のアポロ計画以来最大規模の月探査が展開されることになっている。 詳しくはこちら |  |
「かぐや」搭載のモニターカメラで月から120kmの距離から撮影した月面。クレーターがはっきりと見える(提供:宇宙航空研究開発機構) |
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