E-ディフェンス使った4階建て構造物の震動実験を公開
:防災科学技術研究所

 (独)防災科学技術研究所は9月27日、三木市(兵庫)にある同研究所の世界最大級の地震再現装置「E-ディフェンス」で、4階建ての実大鉄骨構造物を揺する実験を公開した。
 E-ディフェンスは、1995年1月17日に発生した「阪神・淡路大地震」を契機に建設された「実大三次元震動破壊実験施設」と呼ばれる超大型の震動台で、重さ1,200tまでの実物大の構造物を縦、横、上下の3方向(三次元)から実際の地震のように揺することができる。
 この日の実験は、震動台上に4階建てビルに相当する高さ14m、幅10m、奥行き6mの建築基準法に準拠した鉄骨構造物(試験体)を載せ、地震時の挙動を詳細に観測するため行われた。
 実験では、震度7に相当する揺れが縦、横、上下の3方向から同時に加えられ、試験体の隅々に取り付けた900個を超すセンサーで挙動が計測されたが、約10秒で1階部分の柱が全て曲がり、壁に割れが生じた。
 同研究所では、この実験結果を建造物の耐震設計に役立てていきたいとしている。

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