北海道サロベツ地区の「環境ベースマップ」を作成:国土地理院

 国土交通省国土地理院は9月6日、北海道北部に位置するサロベツ地区について実施した湖沼湿原調査の成果を「環境ベースマップ」としてまとめたと発表した。
 同院は、平成14年から湖沼・湿原の保全や、環境と調和した利用の促進に必要な基礎情報を「環境ベースマップ」として整備・提供するための湖沼湿原調査を行っている。
 今回発表した調査は、ラムサール条約の登録湿地であり、国内有数の面積を持つサロベツ原野とその周辺の地域合わせて約477km²について実施したもので、1956年からの約40年間にサロベツ地区の湿地の面積が約75%減少していることが判明したと結論している。
 調査は、サロベツ地区を対象に、1956年前後、1978年前後、1998年前後の3時期のそれぞれ25,000分の1地形図を使って行われ、土地利用変化図と3時期の土地利用のGIS(地理情報システム)データを作成した。その結果、湿地は1956年と比較して1978年には約20%、1998年には約75%消滅していることが分かった。消滅した湿地は、約30%が畑地に、約25%が荒地になったものと見ている。

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