国際プロジェクト「ALOS京都・炭素観測計画」の運用を開始
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構は9月3日、陸域観測技術衛星「だいち」による世界の森林伐採状況などを調べる国際プロジェクト「ALOS京都・炭素観測計画」の運用を開始したと発表した。
 ALOS京都・炭素観測計画は、世界の陸地の約3割を占める森林やその周辺、湿地帯や砂漠について、長期的な変動や季節的な変動を「だいち」に搭載した合成開口レーダーを用いて広範囲に観測し、データ解析や現地調査をもとに地球環境変化との関連を調べることを目的としている。このプロジェクトは、米国のカリフォルニア大学サンタバーバラ校など世界の20の研究機関との共同研究により行われる。
 同機構は、平成15年以降「ALOS京都・炭素計画」の立ち上げを進めてきたが、8月23日のブラジルの「環境および再生可能天然資源院(IBAMA)」との協定締結もって、参加機関の間の協定締結を完了した。これによって9月3日からプロジェクトの運用を開始した。
 このプロジェクトでは、「だいち」で南アメリカ(アマゾン)・東南アジア・中央アフリカの熱帯雨林、シベリア・カナダ・アラスカに分布する北方林など世界規模の観測をし、埼玉県鳩山町にある同機構の地球観測センターでデータを受信する。その後、画像を3ヵ月以内にオンラインの専用回線経由で各機関に提供する。ただし、アマゾン域のデータについては即時画像化し、10日以内にIBAMAへ提供することになっている。

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