(独)建築研究所は8月20日、つくば市(茨城)の同研究所内に「涼感舗装」と呼ばれる次世代の舗装の実証実験施設が完成したと発表した。 涼感舗装は、同研究所が「高粘度樹脂系接着剤透水性舗装」の名称で開発中の非常に水はけ(排水性)が良い舗装のこと。完成した実証実験施設を使ってこれから1年間にわたり排水性能などを計測し、実用性を実証する計画。 現用のアスファルト舗装やコンクリート舗装の難点は、降った雨水が透過しないことと、夏に路面温度が60~70ºCにまで上がり真夜中まで放熱が続くこと。 涼感舗装は、この問題の解決を目指すもので、骨材を樹脂系の接着剤で固めた空隙率が40%近いポーラスな透水性舗装と、その舗装材を透過した雨水を蓄える貯留槽で構成される。1時間当たり降雨量が100mm以上の豪雨でも全量透水させることができ、気温が上がる晴天時には貯留槽からポンプアップした水が舗装材の中を流れて路面を冷やす仕組み。 8月8日に行った測定では、同研究所内のアスファルト舗装の表面温度が65~70ºCに達していたのに対し、完成した涼感舗装の実証実験施設では40ºC前後にまでしか上がらず、30ºC近い温度低減効果が確認できたという。 詳しくはこちら |  |
完成した涼感舗装の実証実験施設 (提供:建築研究所) |
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