新材料でプログラマブルLSIのスイッチ性能を大幅に改善
:日本電気/物質・材料研究機構/科学技術振興機構

 日本電気(株)、(独)物質・材料研究機構、(独)科学技術振興機構は6月12日、共同で「プログラマブルLSI」のスイッチに新材料を使ってスイッチの性能・信頼性などを大幅に向上させることに成功したと発表した。
 プログラマブルLSIは、製造後にユーザーの手で任意の回路が書きこめるLSI(大規模集積回路)のこと。今回のスイッチは、固体電解質(内部をイオンが自由に動き回れる固体)に酸化タンタルを使って実現した。
 これまで固体電解質として用いられていた硫化銅は、スイッチング電圧(オン・オフが切り変わる電圧)がLSI動作電圧より低いため、LSI動作中に回路の構成情報が失われたりする問題などがあり、オン・オフ状態保持時間も室温で3カ月と短かった。
 硫化銅よりイオン伝導度が十数桁低く、耐熱性も高い酸化タンタルを選んだことで、スイッチング電圧がLSI動作電圧より高くなり、通電時でもオン状態を室温で10年以上(予測値)保持できるという。

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