(独)宇宙航空研究開発機構と(株)三菱重工業は6月13日、同機構種子島宇宙センター(鹿児島・種子島)から「H-IIAロケット」13号機で、月周回衛星「かぐや」を8月16日に打ち上げると発表した。 同衛星は、打ち上げ16日後に月周辺に到達し、37日後には高度約100㎞の月観測軌道に入る予定。 今年4月にロケット打ち上げ事業が同機構から三菱重工に移管されて以来、初のH-IIA打ち上げとなる。今回のH-IIAロケットは、補助ロケット2本を装備した標準タイプ。「かぐや」は、重さ約3tの主衛星と同約50㎏の子衛星2機で構成される。開発費は、ロケットが約110億円、衛星が約300億円。 H-IIA13号機の打ち上げ時刻は、午前9時30分48秒。通常は、数分から数時間の時間幅があるが、今回は射場と月の相対位置を適切に合わせる必要があり、秒単位の打ち上げ時刻を定めた。 月周回衛星「かぐや」に搭載した14個の科学観測機器で元素や鉱物の分布、磁場などを調べ、月の起源と進化を探り、月の利用可能性を調査するため月全域について観測データを取得する。 月探査衛星の打ち上げは、中国、インド、米国も2007年から08年に計画しており、日本はその先陣を切ることになる。
詳しくはこちら |  |
宇宙航空研究開発機構種子島宇宙センターで報道陣に公開した「かぐや」(提供:宇宙航空研究開発機構) |
|