環境に関する3研究プロジェクトの成果を発表
:国立環境研究所

 (独)国立環境研究所は4月19日、特別研究として行った環境に関する3つの研究プロジェクトの成果を報告書にまとめ発表した。
 発表したのは、「湖沼における有機物の循環と微生物生態系との相互作用に関する研究」、「全球水資源モデルとの統合を目的とした水需要モデル及び貿易モデルの開発と長期シナリオ分析への適用」、「日本における土壌炭素蓄積機構の定量的解明と温暖化影響の実験的評価」の3件で、概要は次の通り。
▽「湖沼における有機物の循環と微生物生態系との相互作用に関する研究」
 近年、多くの湖沼で水に溶けている溶存有機物(DOM)の濃度上昇が問題になっている。この研究は、霞ヶ浦(茨城)を対象にして新しい分析・解析法と長期モニタリングによりDOM漸増のメカニズムを詳細に検討したもので、湖水DOMの主な起源がバクテリアにあることが分かったとしている。
▽「全球水資源モデルとの統合を目的とした水循環モデル及び貿易モデルの開発と長期シナリオ分析への適用」
 発展途上国の人口増加や経済成長に伴い、今後、水利用が世界的に増加することが予想されている。同研究所は、これまで東京大学などと全世界を対象とする全球水資源モデルを共同開発してきたが、そうした成果を駆使してこの研究では工業用水、生活用水を推定するモデルの開発や、世界の水資源の偏在緩和に役立つ農作物貿易を推定するモデルの開発など、総合的な世界の水資源評価に取り組んだ。
▽「日本における土壌炭素蓄積機構の定量的解明と温暖化影響の実験的評価」
 土壌圏は、植物などの陸域バイオマスの2~3倍の炭素を蓄積できるといわれ、大気中の二酸化炭素(CO2)吸収源として利用できるようにすれば、地球温暖化防止の一大戦力になる。
 この研究は、その基礎的研究にあたり、日本に広く分布する火山灰土壌の炭素蓄積・分解プロセス解明に向けた基礎データが得られたとしている。

詳しくはこちら