金属探知機に反応しない空港用竹製車椅子を開発
:産業技術総合研究所/日本航空/サン創ing

 (独)産業技術総合研究所は12月21日、(株)日本航空、サン創ingと共同で金属探知機に反応しない空港用竹製車椅子を開発したと発表した。
 既存の車椅子は、金属を使っているので、空港の保安検査場の検知器に反応し、ボディチェックを必ず受けることになる。新開発の車椅子は、それを解決、車椅子利用者自身が金属を身に付けていないかぎり、検知器に引っかかることなく保安検査場を通過して航空機の搭乗口まで行くことができる。
 新竹製車椅子は、車輪から車軸、軸受け、ブレーキまで全てを非金属にした。しなやかな竹の弾性を生かすため特殊な技術を施し、竹特有の温かさを感じてもらえるよう工夫した。何度もトライ・アンド・エラーを繰り返し、完成までに4年近く費やしたという。
 同研究所は、開発した非金属部品の技術を日本航空に移転済みで、安定生産できるよう引き続き助言などを行って行くとしている。
 (株)日本航空インターナショナルは、2011年1月に大分空港に1台、同2月に羽田空港国内線に2台、それぞれこの竹製車椅子を試験的に導入することにしている。

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新開発の空港用竹製車椅子(提供:産業技術総合研究所)