人工林の間伐で短期的に昆虫が増えることを確認
:森林総合研究所

 (独)森林総合研究所は1月25日、人工林で間伐を行うと昆虫の種類と数が短期的に増加し、計画的な間伐は生物多様性保全に貢献することが判明したと発表した。
 日本は、国土の約67%を森林が占める森林国。その41%は植林による人工林なため、持続可能な人工林の管理手法の開発が求められ、一部を伐採して間引く間伐が生物多様性の保全や回復に役立つのではないかといわれている。
 同研究所は、その間伐が生物多様性に及ぼす影響を明らかにするため、スギの人工林を対象に、下層植物と昆虫の種構成、種の数、個体数を、間伐1年後と3年後に無間伐林と比較した。
 その結果、下層植物では間伐によって種の構成が変わるものの、間伐林と無間伐林とで種の数や被度(地面を覆っている面積)に違いは見られなかった。それに対し、昆虫は、間伐1年後で間伐林の方が種数、総個体数とも多くなり、3年経つと間伐林と無間伐林の種数の差が縮まって、間伐林の各昆虫の個体数が間伐1年後より減ることが分かった。
 同研究所は、これらの結果から、「間伐は、植物の種構成に変化を与え、一部の昆虫の種数や個体数を短期間に増加させる効果があり、間伐による生物多様性への影響の度合いや持続期間は対象とする生物によって異なることが明らかになった」といっている。

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