電子基準点438カ所の東北大地震後の測量データを発表
:国土地理院

 国土交通省の国土地理院は5月31日、電子基準点438カ所の東北地方太平洋沖地震後の測量データ(測量成果)を発表した。
 同地震では、東北地方をはじめ多くの地域で大きな地殻変動が観測され、地震後も余効変動と呼ばれる緩やかな変動が生じていたが、本震から2カ月が経過しその影響が小さくなってきたことから、東北、関東、甲信越に富山・石川・福井・岐阜の4県を加えた20都県の438カ所の電子基準点の新しい測量成果を公表したもの。
 同院は、「これにより被災地域を含む電子基準点の測量成果が公共測量などで使用できるようになる」といっている。
 電子基準点は、同院が構築した人工衛星を利用して全国の地殻変動を常時監視するシステム「GEONET(ジオネット)」の観測点で、高さ5mのタワーに衛星からの電波を受信するアンテナと受信機が内臓されている。同院は、全国にこの電子基準点を約1,200カ所設置しており、得られた観測データ(位置データ)は国土監視、地震・火山噴火の予知、携帯電話などさまざまな分野に利用されている。

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