東北地方太平洋沖地震の津波の浸水面積、東京・山手線内の6.4倍
:国土地理院

 国土地理院は3月18日、東北地方太平洋沖地震直後の3月12、13日に撮影した空中写真を用いて津波浸水範囲を判読し、下北半島東部、三陸海岸の一部、牡鹿半島周辺、松島の一部を除く青森県から福島県にかけての太平洋岸の浸水面積(概略値)は東京のJR山手線内の面積63km2の約6.4倍にあたる401km2に達したと発表した。
 空撮したのは、青森県、岩手県、宮城県、福島県の4県の海岸線一帯で、北は八戸市(青森)から南は南相馬市(福島)まで。撮影した1,886枚の写真をもとに、浸水した水田、集落などの状況や瓦礫などの痕跡から浸水位置を読み取り、複数の判読者のクロス差し替えチェックにより判読精度を高め、浸水面積を算出した。
 その結果、青森県の浸水面積は八戸市、階上町合わせて2km2、岩手県は宮古市、陸前高田市各9km2、釜石市7km2など、5市4町2村合計49km2、宮城県は仙台市(宮城野、若林、太白の3区計)52km2、石巻市40km2、東松島市36km2、亘理町(わたりちょう)35km2など、8市6町合計284km2、福島県は相馬市29km2、南相馬市27km2など2市1町合計67km2であった。宮城県亘理町は、町の面積のほぼ半分の48.0%、同県岩沼市は同47.5%が浸水した。
 国土地理院は、今回の撮影からもれた下北半島東部、牡鹿半島周辺などを対象に今後さらに400枚撮影し、浸水面積を追加、集計するとしている。

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