(独)産業技術総合研究所と広島大学は7月25日、バイオマス利用を基軸とした循環型エネルギー・環境社会の構築に関する研究開発や人材育成などについて、連携・協力を促進するために協定を結んだと発表した。
産総研と広島大は、これまでも先端・基礎分野の研究について相互に協力を行ってきた。また、産総研バイオマス研究センターと広島大バイオマスプロジェクト研究センターは、昨年10月バイオマス利用におけるアジア展開を推進する目的で協力することに合意し、共同で「アジア・バイオマス・センター」を設置し活動してきた。
バイオマスは、木・草・生ごみなど動植物から生まれる再生可能な有機物資源のことをいう。循環型エネルギー・環境社会構築とは、物質の循環利用、エネルギーの有効利用を実現する社会で、地球の温暖化を防ぎ、環境汚染を低減する技術の開発により構築する。
今回の協定に基づく具体的な研究開発として、科学振興調整費のテーマ「アジアの持続可能バイオマス利用技術開発」を産総研が中核となって受託し、産総研と広島大が共同で研究を進めることにしている。
また、バイオマス利用技術以外でも、環境修復技術、ものづくり技術、環境・エネルギー、地質、ナノテクノロジー・材料、標準・計測などの先端・基礎領域において、循環型エネルギー・環境社会を構築するための研究分野について、広く研究協力を実施する。
No.2007-29
2007年7月23日~2007年7月29日