(独)産業技術総合研究所は8月12日、東日本大震災で被災した東北3県(岩手、宮城、福島)の企業を対象に実施している「被災地企業のシーズ支援プログラム」の26年度2次募集審査の結果、8件が技術支援課題に選定されたと発表した。
■早期の企業化を後押し
この支援プログラムは、同研究所が今年の4月に郡山市(福島)に開設した「福島再生可能エネルギー研究所」が取り組んでいる被災3県の産業復興支援策の一つで、被災3県に立地する企業が開発した再生可能エネルギー関連の技術シーズ(技術の種)に対し無償で技術支援を行って早期の企業化を図ろうというもの。
今回の2次募集には、12件の応募があり、審査委員会の厳正な審査により「太陽光発電分野」4件、「風力発電分野」1件、「蓄エネルギー分野」2件、「再生可能エネルギー管理分野」1件、の計8件が技術支援課題に選定された。
採択された8件のテーマ名と申請企業は、次の通り。
◇太陽光発電分野
▽新しい融雪型太陽電池モジュール、システムの開発:(株)環境システムヤマノ
▽太陽電池ストリングの健全性確認検査装置の実証:日本カーネルシステム(株)
▽太陽電池の性能低下防止装置の評価技術:元旦ビューティ工業(株)
▽逆型有機膜太陽電池の耐久性・信頼性評価とその劣化メカニズムの解析:(株)倉元製作所
◇風力発電分野
▽長期強度信頼性に優れた風力発電分野向け太径ボルトの開発:東北ネヂ製造(株)
◇蓄エネルギー分野
▽リン系イオン液体の高温熱媒体としての性能評価:日本化学工業(株)
▽水素ガス及び水素混合流体雰囲気中におけるベローズシールバルブの有効性評価:大野ベロー工業(株)
◇再生可能エネルギー管理分野
▽太陽光発電利用の独立型防災サーバー:(株)イーダブリュエムファクトリー