人工衛星「だいち」がとらえたパキスタン大洪水の冠水写真を発表
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月19日、陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)がとらえたパキスタンの大洪水写真を発表した。同機構は、「だいち」が宇宙から写したパキスタン大洪水の写真の第一報を既に8月4日に発表しているが、今回の写真はその翌日の8月5日に撮影したもの。
 今年の7月末にパキスタンは、記録的な大雨に見舞われ、各地で大洪水が発生した。報道によれば被災者は、1,500万~2,000万人に達し、パキスタン史上最大規模の水害になったといわれる。
 このため、同機構は「だいち」を使ってこのパキスタンを襲った大洪水の緊急観測を8月3日に実施し、得られた画像情報を既にアジア太平洋地域の自然災害を監視している国際協力機関「センチネルアジア」に提供している。
 今回の緊急観測は、8月5日午後2時45分(日本時間)頃に「だいち」搭載のLバンド合成開口レーダー「PALSAR(パルサー)」を使って行われた。右の写真は、その内の一枚で、インダス川が合流している地点の拡大図。同機構は、写真で赤く見える部分が冠水している川の両岸部と推測しているが、写真下部のスケールを当てはめると冠水部の最大幅は30km前後にもなる。

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(提供:宇宙航空研究開発機構)