高性能木質バイオマス燃料を作る初の実証プラント完成
:森林総合研究所(2014年12月4日発表)

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上は、従来ペレット、下は、トレファクション処理を施した木質ペレット(提供:(独)森林総合研究所)

 (独)森林総合研究所は12月4日、発熱量と耐水性に優れる高性能な木質のバイオマス固形燃料を連続して製造することができるわが国初の実証プラントが完成したと発表した。

 バイオマス(生物資源)は、次世代エネルギーの一つとして期待され、すでに木材を粉砕して圧縮・成型した木質バイオマス固形燃料は全世界で年間約2,000万t、国内でも同10万t生産されている。

 しかし、発熱量が化石燃料より低く、水に触れると形が崩れるなど品質が低下する、という問題を抱えている。

 その課題を解決しようと研究されている方法の一つが「トレファクション処理」と呼ばれる、木材チップを300℃以下の低い温度で熱処理して半炭化状態で燃料ペレットを作成する技術。耐水性を高め、発熱量を2~3割向上させることができる。

 わが国では、林野庁が平成25年度から3年間の予定で進めている木質バイオマス加工・利用システム開発事業の一環としてトレファクション処理の実用化に取り組んでおり、研究開発を担当する森林総研が伊勢原市(神奈川)の三洋機械工業内にその実証プラントを建設した。

 この実証プラントは、トレファクション処理を施す炭化炉、処理されたチップを砕く粉砕機、それとペレット製造機で構成される。心臓部のトレファクション処理を行う加熱炉は、長さが9.6m、幅が2.7m、高さが3.7mで、加熱炉内径は0.55m。

 森林総研は、実証プラントでの連続製造試験を通じて高性能木質バイオマス固形燃料を低コストで安定生産する技術を確立する計画で、「地域に眠る木質バイオマス資源を地域で活用する“次世代炭焼き技術”を目指す」といっている。

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