ギネスが小惑星探査機「はやぶさ」の成果を認定
:宇宙航空研究開発機構

 (独)宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月13日、地球帰還を果した同機構の小惑星探査機「はやぶさ」が、英国のギネス・ワールド・レコード社から世界で初めて小惑星から物質を持ち帰った探査機として認定され、その認定書が届いたと発表した。
 「はやぶさ」が「M-V(ミュー5型)」ロケットで同機構の内之浦宇宙空間観測所(鹿児島)から小惑星「ITOKAWA(イトカワ)」に向け打ち上げられたのは、2003年5月9日。
 「はやぶさ」は、イオンエンジンを使って打ち上げから約2年半後の2005年11月20日、目的の「ITOKAWA」に到着し地表の物質採取に成功、幾多の困難を乗り越え2010年6月13日、約7年間にわたる宇宙飛行を終え地球に帰還した。
 人類は、すでに月からサンプルを持ち帰っているが、月は変成しているため太陽系初期のことを知ることができない。それに対し小惑星は、誕生の頃の記録を比較的良くとどめている化石のような天体であることから、「サンプル・リターン」と呼ばれる小惑星からサンプルを持ち帰る技術の確立が世界的に求められている。
 その突破口が開いたのが「はやぶさ」で、ギネスがそれを認定したことになる。
 NASA(米国航空宇宙局)は、2011年5月25日、“米国版「はやぶさ」”ともいえる小惑星に接近して試料を持ち帰る無人探査機「オシリス・レックス」を2016年に打ち上げると発表している。

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ギネス社から届いた認定書を持つJAXAの川口淳一郎プロジェクトマネジャー(提供:宇宙航空研究開発機構)